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2022-03-06

きみが好きな色でいる自由

 去年の暮れにインスタに投稿していた本の紹介を、少し手直しして再掲📚


"Viola e il Blu - La libertà di essere i colori che vuoi " di Matteo Bussola / Salani editore (2021)
マッテーオ・ブッソラ『ヴィオラとブルー きみが好きな色でいる自由』




〜あらすじ〜
ヴィオラは、サッカーとキックボードと青い服が大好きな女の子。
「青は男の子の色だ」とみんなが言うのはなぜ? 納得がいかなくて、ある日お父さんにその理由を尋ねます。
画家であるお父さんは、さまざまな色にまつわる歴史的な話などを交えながら、ジェンダーについて娘に優しく語りかけ始めます。

社会が作り上げてきた「男」や「女」のステレオタイプがいかにおかしなものであるか。

どうしたらそういったレッテルを自分にも他人にも貼らないでいられるか。

ジェンダーに囚われないで自由に生きることがどれほど素晴らしいことか…

青が男の子の色でピンクが女の子の色とされるようになったのはいつごろの話なのか。

黒い魔女たちはどういう存在として生まれたのか。

男は泣いちゃいけないのか。

「洗い物をやってあげるね」という言葉のどこがおかしいのか。

そんなことが親子の話題に上ります。
(どんな内容なのか、気になりませんか?おもしろかったですよ😊)

ヴィオラのお父さんは家で仕事をし、家事や子育ても積極的にやる優しい人。お母さんは仕事であちこち飛び回り、家電が壊れたらさっと直せるような技術も持つ頼りになる人。両親は一人娘のヴィオラを、性別によって縛られない生き方ができる人になって欲しいと願って育ててきました。
そんな彼らでも子供の目に映るジェンダーの疑問に答えていると、まだまだ自分たちの中に存在する無意識の差別があることに気づき、また軌道修正していくのです。

愛情に溢れた誠実な父と娘の対話は、説教くささやヒステリックさもなく、自然と心優しくなれる文章。小学校中学年くらいの子供たちがジェンダーについて知り、考えるのにとてもよい本だと思いました。
大人の私も改めて、親としてどうありたいか考えさせられる……



おまけの話。

主人公の名前“ヴィオラ” violaはスミレのことですが、紫色という意味にもなりますよね。
私もスミレのような青紫色が大好きなのですが、この本はなんと本文がネイビーのインクで印刷されているんですよ。素敵。中をお見せできないのが残念!そしてちゃっかりサイン本なのです😆

アスペルガーの女の子が主人公のYA

 去年の暮れにインスタに投稿していた本の紹介を、すこし手直しして再掲📚

“L’inventario delle mie stranezze” di Silvia Pillin / Edizione EL(2021)
シルヴィア・ピッリン『私の普通じゃないことリスト』



〜あらすじ〜
主人公のアガタは、いろんなことに強いこだわりがある。人混みや大きな音やきつい香りが苦手だったり、人の冗談が理解できなかったりする。そしてそんな自分が嫌い。
学校では嫌われ者で、なるべく空気のように気配を消し、人と関わらないようにすることでなんとか学生生活を乗り切っている。母は小さな妹の世話に手一杯で、アガタの悩みの聞き役にはなってくれない。唯一得意なのは数学だけど、勇気を振り絞って校内の算数オリンピックに出たいと告げても、担任からは「なんで女なんかが」と無視されてしまう。もちろん、反論するだけの自信も勇気もない。
どうして私はみんなと違うんだろう、なんでみんなみたいにかっこよくできないんだろう……そんな苦しいことばかりが続く毎日。
しかしある日、隣にヴェーラというちょっと変わったおばさんが引っ越してきて、彼女との関りを通してアガタの人生は少しずつ変わり始める。

というお話です。
今までずっと生きづらさを抱えてきた女の子が、思春期になって初めて自分はアスペルガーだということを知り、絶望からそれを少しづつ受け入れていくまでを描いた短めのYAです。若い人がアスペルガーについて理解するための入門書的な良書ではと感じました。

そしてこの本に込められた「みんなと違うのはダメなことじゃないし、自分の限界をちゃんと知っていることはむしろメリットだよ」っていうメッセージは、なんか私にも響くなぁって。
周りのすごい人たちを見て、自分もあれもこれもできるようにならなければ、と焦ってしまうのではなく、自分のできる最善以上を求められた時にちゃんと「それはできません」と言えることは、不安の強い人(私もそう😅)や心穏やかに生きていきたい人にとっては大切なことなんですよね。

派手なストーリー展開などはありませんが、むしろそれがリアルで、読んだあと自分も前向きになれる本でした。私、こういう本が大好きです。


最後に。作中でヴェーラおばさんがいろんなお菓子を作るのですが、これがまた美味しそうで。生唾ものでした🧁😋

ミモザが女性の日のシンボルフラワーになったわけ

3月8日は「国際女性デー」。
イタリアでは、この日は一般的に「女性の日(Festa della donna)」と呼ばれています。
男性が女性に、日頃の感謝を込めてミモザの花を贈る日、ですね。
でもなぜミモザなのでしょう?

今日ご紹介したい一冊は、”Mimosa in fuga”(原題:逃げ出したミモザ)。
去年、「国際女性デー」が初めて世界で祝われてから110年となるのを記念して出版された絵本です。
(去年買って、届いたのが3月8日を過ぎちゃってたので、1年越しでのご紹介😅)



"Mimosa in fuga" 

di Serena Ballista・Paola Formica
Carthusia Edizioni 2021, 32p. 

 

〜おはなし〜
今日は3月8日「女性の日」。街角で売られているたくさんのミモザのなかに、ミミという名のいちばん小さなミモザの子がいました。他のミモザたちが「自分こそは誰よりも早く買ってもらうんだ〜♪」と張り切っているなか、ミミだけは「私は贈り物なんかになりたくない、自分が何者かは、自分で決めるの!」と花かごから逃げ出します。
そして、一人の人間の女の子と出会い、自分は「女性の日」ではなく「国際女性デー」のシンボルなのだ、と語ります。

女の子はお人形で遊んでおけばいい。
女の子はサッカーや海賊ごっこなんてやるべきじゃない。
女の子がキャプテンになったり月旅行をしたいなんて夢見るのはヘンだ。
そう思われているのが普通の世界で、女性のなにを「祝う」っていうの?

とミミは言います。だから自分は贈り物なんかじゃない。女性たちに「今の状況に甘んじてはダメだ」というメッセージを伝えるための“シンボル”なのだ、と。

話を聞いた女の子は、「私は、自分が自分らしくいるのが好きだな」と言い、ミミをそっと胸に抱き寄せて自己紹介するのです。「私はミア(私)よ」と……


巻末には、国際女性デーにまつわる世界の歴史が簡単に紹介されています。
その中で興味深かったのは、ミモザがどのようにしてそのシンボルとなったのか、というエピソード。
それは世界女性デーの制定から25年後のことでした。ローマ在住の政治家で、イタリア女性連合の設立にも関わったマリーザ・ロダーノ(Marisa Rodano)という女性が、国際女性デーのシンボルになる花を決めたいと考えていました。ちょうどその時期は、ローマの街近郊に野生のミモザ咲き誇る季節でした。高価すぎず、簡単に、そして大量に手に入る花です。これだ!
こうしてミモザは、1946年、イタリアで女性が普通参政権を得て初めての投票日に、投票にきた女性たちに配布され、瞬く間に女性の日のシンボルとして広まっていったのだそうです。


このような由来を知ってみると、今の一般的な「感謝の贈り物」としてのミモザとは、随分意味が異なって見えてきますね……

個人的に、絵本の見た目のかわいさとは裏腹にとても骨太な内容だな、と思いました。

ちなみにロダーノさんは、戦中はパルチザンとして、戦後は政治家として戦ってきた方で、現在もご存命(101歳)です!

さてさて、我が家のミモザも蕾が膨らんできました。春はもうすぐそこです♪

 

2021-02-10

終戦直後のイタリアで本当にあったお話『子供列車』

本日のテーマは「子供列車」。

この列車のこと、ご存知ですか?




第二次世界大戦終結間もないイタリアで、子供たちを貧しさから救うために行われたのが「子供列車」です。
共産党の女性連合が中心となって行ったこの活動は、戦争で壊滅的な被害を受けたイタリア南部に暮らす貧しい子供たちが寒く厳しい冬を無事越せるようにするため、比較的余裕のあった北イタリアの家庭に受け入れ先を用意するという、いわば一時的な里子運動でした。
彼らの尽力によって、実に7万人もの子供がこの「子供列車」に乗って南から北へと移動し、命を救われたのです。もともと南北格差のあるイタリアで、さらに戦争の影響もあってボロボロになっていた南部から列車に乗り、被害の少なかった北部の町へと降り立った子供たちは、そこで目の当たりにしたあまりの生活水準の差に愕然としたそうです。ですが、「助け合うのは当然のこと」という共産党の人たちの見返りを求めない純粋な愛は子どもたちにも伝わりました。こうして第二の家族との幸せな数ヶ月を過ごしたのち、多くの子どもたちは南部へと戻り、またある子どもたちはそのまま彼らと本当の家族となって北部に残りました。

ところが、7万人もの子供たちがこの「列車」を経験したにも関わらず、その歴史はつい最近までほとんど忘れられていたというから驚きです。
いったいなぜ?と思いますが、その理由を探っていくと、思いがけず重い事実が浮かび上がります。「列車に助けられた」と言うことはつまり「自分は貧しかった」と公言するようなものなのです。子供たちは北部で幸せな生活を体験したからこそ故郷南部の貧しさに対する羞恥心を覚え、結果、多くの子が列車に乗った過去を自ら封印した…ということがあるようなのです。

しかしごく最近になって「子供列車」の事実が社会的にピックアップされたことにより、イタリアの人たちは、かつて辛い時代にこのような無償の愛があったことを知ることになったのです。
そしてそこからいくつかの本が生まれました。

写真左の小説 ”Il treno dei bambini” di Viola Ardone (Einaudi,2019)
『子供列車』ヴィオラ・アルドーネ著
写真右の絵本 ”Tre in tutto” di Davide Calì e Isabella Labate (Orecchio acerbo,2018)
『ぜんぶで三人』ダヴィデ・カリ作/イザベッラ・ラバーテ絵


小説のほうの著者は、関係者との交流の中で「その体験を恥じる必要なんてない、もっと知られて良いことだ」という思いが募り、独自に調査をした上で小説を書いたそうです。出版前から25カ国で版権が売れたという話題作でした。(日本でもいつか出るんでしょうか…?)
絵本は、2019年の国際推薦児童図書目録『ホワイト・レイブンズ』に選出されました。

どちらの作品も主人公はの男の子。子供列車に乗ることが決まり、「自分は母に捨てられたんじゃないか」「共産党に売り飛ばされるんじゃないか」等、子供ならではの恐怖心と戦いながらも、実際列車に乗る他に選択肢はなく、出発していきます。そして迎えられた土地で色々な人の様々な形の愛を知り、夢のような滞在期間を経て、また故郷へ戻る時がきて…

小説では、少年の葛藤(=貧しさからの脱却とは今までの生活を否定することにほかならない)に重きを置いた物語になっています。どうしたらいいんだろう、どうしたら。考えて、考えて、でも最後は勢いで行動した少年の決断が泣けます。

それと比べると絵本のほうは、どちらかというと“かつてイタリアにあったある素晴らしい愛(共産党というイメージだけで嫌がられた人たちが行った無償の救済行為)”を語り伝えて、「今の私たちにそういう愛はあるか」ということを問いかけてくるような内容です。



 

どちらも素晴らしい本です。

ちなみにアドゥローネの『子供列車』は、この春から日伊協会の講座で原書を読むクラスがあります。私は時間帯的にどうしても無理で、本当に残念!受講できる方が羨ましい〜

2021-01-29

笑えるお料理小説 "Signoramia"

 
今日紹介するのはお料理小説。大好き!



 表紙からして、いいでしょう?


“Signoramia” 

Elena Dallorso,Francesco Nicchiarelli
(Feltrinelli, 2019)


タイトルは「ねぇ奥さん」というくらいの意味かな。(って、訳してしまうとなんだか野暮ったいのですが…)
こちら、なんとチャットとメールだけで進行するというユニークな小説。
物語の設定がこれまためちゃくちゃ面白い!

………あらすじ………

ローマに住むファビオ(中年・独身)とミラノに住むフランチェスカ(共働き・子持ち)はどちらも料理が生きがい。二人は人気レシピブログのコメント欄で会話したことをきっかけに意気投合し、プライベートでもメッセージを交わす仲になっていく。しかしファビオにはひとつだけ秘密があった。実は、レシピブログで浮かないように、マリアと名乗って女性のふりをしていたのだ。親密になるにつれて、男性の(ような)的確な意見をくれる年上のマリア(実はファビオ)に惹かれるフランチェスカと、友情(恋なのか?)が壊れることを恐れて男であることを打ち明けられないファビオ。ミラノとローマは遠いから、この嘘をつき通せるはず…と思っていたが…





裏表紙より
「まずいよ、助けてくれ!」
「どうしたの?」
「例の料理チャットしてた彼女が、友達になりたいらしくて色々質問してくる。なんて返したらいいんだよ!」
「それって、あなたのことをマリアだと思ってるあの彼女?」
「あぁ」
「え、てかさ、あなたも友達になりたかったんじゃ?」
「俺はただレシピ交換したかっただけだ!なのにこんなややこしいことに…」

………あらすじはここまで………

344ページありますが、チャットとメールだけで進行とあって二人それぞれの視点に立ちながら、さくさく読めます。

ファビオの嘘から生まれる勘違いやすれ違いのドタバタが、まあとにかく笑えること。

胸キュン(って古いのかな)な要素もあり。

そして料理小説大好き!な人にはたまらないのが作品中に登場するイタリア料理のレシピ。二人が教えあう得意料理、たくさん出てきて、どれも美味しそう‼️🍽
私がこの本を読んだのは夏真っ盛りのバジルわしゃわしゃ成長期だったので、「本場リグーリア州の色あせしないペスト・ジェノベーゼ」のレシピが早速参考になりました😋

書いていたらまた読みたくなってきたなぁ。

こういう本も訳せる訳者になりたいんです。

楽しくて、役に立って、イタリアの空気がいっぱい味わえる本!

頑張らねばなぁ。

2020-10-29

<訳書紹介>アンドレア・ヴィターリ『すてきな愛の夢』

今日は私の訳書を紹介します。
 
2014 シーライトパブリッシング刊
アンドレア・ヴィターリ『すてきな愛の夢』

めまぐるしさはジェットコースター級!

1970年代イタリア・コモ湖畔の田舎町“ベッラーノ”を舞台に、映画「ラストタンゴ・イン・パリ」の公開がきっかけで巻き起こる、とあるカップルとその周辺の人々のてんわやんや。そしていつしか物語は思わぬ展開に…

イタリア小説界きってのコメディ作家アンドレア・ヴィターリが贈る、はちゃめちゃでいとおしくてちょっと切ない群像劇!

 

 

 原書"Un bel sogno d'amore" di Andrea Vitali, 2013 Garzanti

 

あらすじ

アデライデにはアルフレードという恋人がいる。この2人、そろそろ「結婚」の2文字が浮かぶくらいにはいい感じなのだが、一つだけどうしても乗り越えなければならない問題があった。それは…アルフレードが優柔不断で母親のいいなりになっていること!そのせいでなかなか進展しない関係に苛立ち始めたアデライデは、自分に言い寄ってくるイケメン不良青年のタッリャを利用して一世一代の賭けに出る。「私、ラストタンゴ・イン・パリはタッリャと観に行くから!」

果たしてアルフレードはアデライデの狙い通りにこの挑発に乗ってくるのか…それとも母の圧力に負けマザコンの烙印を押されるのか!?

 一方不良青年タッリャは、警察の手をのらりくらりとかわしながら、あれやこれやと騒ぎを起こし続ける。そんなことでアデライデへの思いを遂げることはできるのかと思うのだが意外なチャンスが訪れて…

 

…… 

さあ、どうなるのか。一般的な小説であれば、この後は恋人たちの関係がこじれたり何なりしつつ、最後に結婚できました、めでたしめでたし、で終わるのですが、そこはヴィターリ!そう簡単に私たちを離してはくれません。めでたしめでたし(どういう「めでたし」なのかはここでは伏せますが)にたどり着くまでに、町の人たちの様々なエピソードが途切れることなく語られます。ラブストーリーあり、事件あり、人情あり。お節介なお隣さんに、抜け目のないバール店主、人情に厚い警察と間抜けな部下たちも出てきて大騒ぎ!

アルフレードの年老いた母、ベンベヌータの変化も見逃せません。信心深くて頑固で、息子のことを始終監視しているために“醜い猛犬”と影でアデライデから呼ばれてしまうこの厄介な女性にも、物語の中で驚くべき変化が現れます。どんな変化なのかは…きっとびっくりしますよ。さすがイタリア…いえいえ、さすが人間、全人類万歳!

読み終わったときには、すべての人が愛おしく思えるかもしれません。

イタリアが誇る喜劇作家の世界をたっぷりお楽しみください。

 

…同著者の既刊書…

『オリーブも含めて』

『ブティックの女』

『レモンの記憶』(いずれも久保耕司訳、シーライトパブリッシング刊)

 

<訳者のおまけ話>

私のヴィターリ作品の楽しみ方 

ヴィターリ作品は登場人物が多く、 場面転換も速いのが特徴です。私など、彼の作品を読むときはいつも渋谷のスクランブル交差点のど真ん中で人間観察をしているようで、なんとも愉快な気分になります(笑)。名前もユニークなものばかりなので、それが楽しいのですが、日本人にはちょっと覚えにくいかもしれません。どんな意味の名前なのか、本書のあとがきで少しでも解説できたらよかったのかも、と今になって思ったりしています。またどこかで書いてみようかなぁ。

繰り返しになりますが、ヴィターリ作品は登場人物が多く、場面転換も速いのが特徴で、初めて読んだときはびっくりしました。でもそれこそが、彼の作品の魅力の一つなんです。原書のレビューを見ていても、イタリア人読者が「カオス!笑」という感じの書き込みをしていたりして、楽しんでいるのが伝わってきます。なんというか、混乱ウェルカム、とそんな感覚になれるのもヴィターリ作品の醍醐味!!なのかな、と思っています。

また、登場するのが個性も様々な愛すべきキャラクターたちばかりなので、よりどりみどりのラインナップからお気に入りの人物を探すのも私の楽しみの一つです。ちなみに『すてきな愛の夢』で好きな人物は、姑ベンベヌータ宅の隣に住んでいるおせっかいなティレッリ夫人です!もう、あんなことになるなんて、本当に(愛すべき)おせっかいなんだから!

以上、ヴィターリ作品にはこんな楽しみ方もあるんです。というおまけのお話でしたー。

 

……

さて、書きたいことが絞りきれず長い記事になってしまいましたが、ここまでお読みいただきありがとうございます!ブログを始めて3年、ようやくの訳書紹介でしたが、イタリア好きの皆様、読書好きの皆様のお手にとって頂けたら嬉しいです!!

商品はアマゾン、楽天に取り扱いがあります。(アマゾンは現在入荷未定になっていますが、版元様に確認したところ、ご注文があればすぐに対応していただけるそうです☺️)

↓こちらがアマゾンのリンク。初めていただいたレビューのなんと嬉しかったことか…

 

 

 

 

↓ 楽天は最近在庫が復活しました。嬉しー😝!!!しかし画像がうまく出ない…

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長くなるので著者のアンドレア・ヴィターリ、そして彼の他の邦訳作品については改めて紹介したいと思います。

また覗きにきてくださいねー!

2020-10-06

マルヴァルディのBarLumeシリーズがついに!

前回ご紹介したイタリアの超人気ミステリー作家マルコ・マルヴァルディ(Marco Malvaldi)ですが、なんとこの10月、CSのAXNミステリーチャンネルで彼の代表作「BarLumeシリーズ」ドラマが放送されることになりました!!!

番組紹介ページはこちら。(『トスカーナ大衆酒場の事件簿』)

紙の本で持ってるのは三冊だった。




前々からこのシリーズの紹介をしたいなと思っていたのですが、ドラマがついに日本上陸と聞いて、やっと重い腰をあげました。これを書くにあたって、昔(っていうほど昔でもないけど)に読んだ1巻目「La briscola in cinque(5人ブリスコラ)」、2巻目「Il gioco delle tre carte(スリーカードモンテ)」を改めて読んでみましたがやっぱりおもしろーい。のです。


小説の舞台はトスカーナの架空の街ピネータにあるバール<ルーメ>。ここのオーナーバリスタ、マッシモと常連の仲良しじいちゃん4人組が色んな殺人事件を解決していくコミカルなミステリーシリーズです。

 

原作は全6巻+番外編2巻で、一応シリーズ完結したと聞いています。

(ちなみにドラマの方は、原作とは異なる順序でエピソードが構成されていて、うち半分くらいはドラマ用のオリジナルストーリー。)

 

私は前述の通りまだ1、2巻しか読めていないのですが(あとは…積ん読…)1巻目のエピソードはシーズン1の第4話で登場するので、映像としてどんな風に描かれているのか今から楽しみです。

 

 

さて。

もしこのドラマを見て「原作、時間ないけど一冊くらい読んでみたいなー」と思われた方がいらっしゃったら。

個人的に、ぜひ第2巻『il gioco delle tre carte』から読み始められることをお勧めします!

(あくまでも、時間ないから一冊、と言う場合ですよ🤗)

というのも、まずこの巻のエピソードはドラマの全シーズン通して全く採用されていません。

つまり、ドラマの雰囲気を頭に置きつつ、ドラマ化によるストーリー改変で受ける違和感などの影響を心配することがない。自分でイメージを膨らませながら読めるという利点があります。これが第一のポイント。

それから、第二の推しポイントとして、日本人がたくさん登場します。しかも重要人物です。おお?それ聞くと俄然気になりませんか?(笑)

↑2巻がドラマで採用されなかったのは多分日本人役の俳優さんを手配する問題などあったんじゃないかと野暮な想像をしてみたり。

 

ということで簡単に第2巻の内容をご説明しましょう!

****

主人公マッシモの住む街ピネータで化学分野の国際学会が開かれることになり、世界中から癖のありそうな学者たちが集まってくるところから物語は始まる。

そして学会初日、登壇者の1人である高名な日本人教授が会場で謎の死を遂げた。

バール<ルーメ>のオーナーであるマッシモは、ケータリングを頼まれてその会場にいたことから警察に協力を求められ、あれよあれよと言う間に事件に巻き込まれていき…。

というのが大筋。

その後、

日本人学者の死にはあるパソコンが重要な鍵になってくるらしい?

でも中に書いてあるの全部日本語じゃん…どうするの!?

と言う面白い展開が待ち受けています。これはページをめくる手が止まりません。化学やコンピューターに強いマッシモ(理学部数学科博士課程中退)が大活躍、さてどんな推理を導き出すかに注目です。

日本人をめぐる描写にはややステレオタイプなところもありますが、不思議とそんなに嫌じゃない、というか素直に面白いと笑えてしまう感じが私は好きです。そういうところに、もともと化学者である作者マルヴァルディさんの知性がうかがえるような気がします。(もちろん、化学者だから知性的、ということではないんですけど)

****

 

さて、ドラマは10月11日に4話一挙放送です。楽しみ〜!!

 (それにしても、このドラマに対するAXNさんの「おっさんずミステリー」という表現は、一体誰を指しておっさんと言っているのか!?!?ちょっと疑問なのでその辺も見て確かめねば!)

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暑い時期になりました、若いみなさんは夏休みですね、いかがお過ごしでしょうか。 戦争について考えることの多い夏、じっくり読んでいただきたい本が出ました。 関口英子先生との共訳で、小学館さんから発売中です。 ======================= 📚 『命をつないだ路面電車...